· 

お歳暮(ほぼりんごの話)

 早いものでもう12月です。

つい最近まで、暑い暑いと言っていた気がしますが、暖冬との予想もある中、明後日あたりは「10年に一度の寒波」との

恐ろしい予報が出ております。

 さて、今回のお題は「お歳暮」。

関東の方では、12月1日あたりから20日までがお贈りする時期だそうですが、信州では若干それより遅く中旬頃からの感覚があります。

 他の地方の方にお贈りする信州のど定番はやはり「ふじりんご」でしょうか・・・。

りんごのシーズンは意外に長く、早生種の「津軽」がお盆過ぎから始まり、皮の色が濃い赤で食感がしまって美味しい「秋映」、お次が甘くてジューシーな「シナノスイート」、黄色く香高い「シナノゴールド」と続きます。

 ちなみに「秋映」「シナノスイート」「シナノゴールド」を信州では「りんご三兄弟」として推しております。

他には製菓調理などに適している青いりんご「プラムリー」「グラニースミス」、酸っぱくてジャムには欠かせない「紅玉」など、産直販売所で鮮度抜群、安価で販売されております。加工せずそのままいただけば、甘酸っぱいりんご本来の懐かしい味。本当のりんご好きはその手のりんごが大好物です。

 お歳暮の時期にちょうど収穫となり、しかもいわゆる「ボケ」(信州方言で、鮮度がおちシャキシャキ感がなくなりぼーっとした食味になること)にくく、涼しところに保存いただければ、長くフレッシュなままでいてくれる、何より酸味と甘味のバランスも黄金。それが「ふじりんご」です。お歳暮のりんごは大この品種となります。

 当方の幼少の頃は、りんごには果実ごと袋をかけておりましたが、今はかけない「無袋りんご」が主流です。

それが所謂「サンふじ」見た目が多少「有袋」には劣るイメージですが、太陽の光をいっぱいに浴びて育ったりんごは、甘味がのって格別に美味しいのです。

 今年は、この地方では小雨のせいか、贈答むけの大ぶりのものが少なく、価格も上がっていたようでした。

近年は信州も温暖化傾向で寒暖差が命のりんご栽培も難しくなってくるのでは・・・?などと囁かれ、ぶどう栽培などに変えられる農家さんも多いとのこと。

自然相手の農業はなかなか大変です・・・。

 りんご栽培は寒い冬から収穫の時期まで、一年中作業があり誠に大変な作物です。

手塩にかけた「りんご」どうか受け取られた方も、そんな事もにもお心を寄せていただき、召し上がっていただけたら

嬉しいです。

 その他、信州お歳暮候補としましては、おせちに入れて欲しい、小布施の「栗鹿の子」、大ぶりの栗が贅沢に入っていて

これがお正月のお祝い膳に華を添えること間違いなし。

年越しに召し上がっていただきたい「信州生そば」。乾麺も良いのですが、やはり生そばは違います。

お酒好きの方にはぜひ「信州の地酒」を!酒蔵に数が全国2番目(1位は新潟)多い信州。小さな蔵元が個性豊かな

日本酒を造っております。(このお話しはまた別の回で)などなど・・。

 

 お歳暮文化も最近変化してきているようですが、相手方を思い品物を選ぶ、その行為が贈る側にとっても幸せを感じる瞬間ですね。