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信州の秋・中山道

 あまりに、あまりに暑い夏でした・・・2024年酷暑・・それが10月にまで食い込み下旬でようやく秋らしい空気になりましたね!一息つけていらっしゃいますでしょうか?

さて、当方そんな長い夏もようやく終わりを迎え秋の気配を感じる信州を満喫するため、「中信」「南信」に続けに伺う機会を得ました。

長野県は大まかに「北信」「東信」「中信」「南信」に区分されます。細長いまさに「長野」県ゆえに隣接する県や気候などで地域特性が異なり、県内旅行でもちょっこっとトリップした気分になれるお得な長野県。

 まずこの秋訪れたのは、今インバウンドのお客様に大人気の 「中信」カテゴリーの“中山道街道歩き”

長野駅から、「特急・しなの」に乗り、南木曽駅で下車。そこからバスで妻籠宿入り口へ。

細い石段を登るとそこには、まるでタイムスリップしたかと思うような、景色は広がります。

日本人としてのDNAがぐーんと往時の世界観へ誘われていくようで、わくわくが止まりません。

妻籠宿から平成17年に岐阜県に合併された馬籠宿まで約9kmをゆっくり3時間かけて歩きます。宿場には背の低い木造の二階屋の旅籠然とした建造物が並び、行程にはボランテアさんが運営されている「峠のお休み処」や見応えのある「男滝・女滝」、北信ではお目にかかれない「お茶の花」。あゝ楽しい・・。

そう感じるのは私達ネイティブな日本人だけでなく、国外からのお客様も然りなようで・・。

驚くことに、すれ違う旅人の90%が海外からの旅行者。その方々がまた行き交うごとに「コンニチハ」ご挨拶されるではありませんか!癒される。なんとも素敵な交流。

15年ほど前は、トレッキングや登山のすれ違いの際は大体このような挨拶を交わしたものでしたが、昨今はめっきりそんなやりとりも少なくなり寂しく感じていた当方。海外の方はその文化を継承してくれているようで、俄然嬉しくなってしまい声も高らかに「コンニチハ!」と満面の微笑み返し。

主要街道の中山道を海外の方々がバックパックを背負い「コンニチハ」と往来するとは、お江戸の人々は想像もできなかったでしょう・・。そんな事を夢想しながら峠の坂道を登る当方の目にはマルチバースさながら、草鞋に脚絆・笠を被り競歩のような速さで闊歩する旅人の姿が透けて見えるようでした。

 目的の馬籠に着き、馴染のある戸隠そばと異なる系譜の太めの黒くコシの強いお蕎麦をいただき、ひとごこち。

帰りは文明の力を借り、バスで南木曽駅前まで連れて行っていただきました。そのバスの車内は当方とお仲間3人以外は、海外の旅行者の方々だった事に改めて感慨を深めた次第です。

 次回は「南信」天空の楽園・阿智ナイトツアーのちょっとトリップのお話しをお送り予定です!